
こんにちは、海外駐在オヤジです。
いつかは海外で働きたい!と思っている人も多いのではないでしょうか。
私は海外に出て、現在通算9年ほど経ちます。
そのせいか、海外で働きたいんだけどどうしたらいいか、相談を受けることが多いです。
皆さんが今働いている会社の海外拠点に異動できれば良いのですが、競争率も高いでしょうし、そうそう希望が叶うわけではありません。
そうなると転職することを考えますが、実は海外勤務したいからと言って安易に外資系企業に転職するのは要注意です。
- 海外勤務のパターン
- 外資系企業こそ海外勤務しにくい理由
- 海外勤務する方法
海外勤務のパターン
別記事「海外で働くということ」でも紹介しましたが、海外で働くには以下のようなパターンがあります。
- 駐在員として勤務
- 現地採用
- フリーランス
- 現地で起業
会社勤めの方にとって海外勤務と聞いて真っ先に思いつくのは海外駐在員として海外の拠点に勤務することでしょう。日本の会社も多くの企業が海外に現地法人を持っていますので、そこに異動することで海外勤務できます。
現地採用は、その名の通り海外現地で募集している求人に応募し採用されることです。現地採用する会社は日系企業の場合もありますし、海外の企業の場合もあります。日本人が良く「現地採用」(略して現採)とか「ローカル採用」と言っているのは、日系企業での採用を指すことが多いです。
その他、職種によっては今の仕事のまま海外で仕事をすることが可能なものがあります。フリーランス、或いはノマドワーカーと呼ばれることもあります。Webエンジニアやクリエイター、デザイナーなど。ブロガーやYouTuber、投資家などもここに含まれます。
稀に海外で働きたいが故に起業する人もいますが、最初から起業するという人は少なくて、会社勤めやフリーランスワーカーの後に現地で起業するというパターンがほとんどです。
今の会社で海外勤務できるか
会社にお勤めでしたら海外の拠点に駐在員として異動するのが一番理想的です。
処遇もいいですし、今のキャリアが途切れることがありません。
しかし、社内で海外拠点に異動できるケースはそれほど多くありません。
ある程度のキャリアを積んだ人でないと会社も送り出しにくいですし、そもそも枠がそれほど多いわけではありません。
どうしても海外勤務したいのに海外拠点への異動がかなわない場合、転職して海外勤務することが視野に入ってきます。
外資系企業への転職では海外勤務できない
ここで注意したいのが、海外勤務したいからと言って外資系企業の求人に応募することです。
正確に言うと、外資系企業の日本法人への転職です。(例えばGoogleジャパンやAmazonジャパン)
外資系企業の日本法人は、その会社が日本のマーケットを攻略するために設立されています。採用も日本で行っています。日本法人から本国や他の国に異動するケースはまれだと考えた方が良いです。もちろん、まったく無いわけではありませんが、そういったケースは極めて少ないです。
外資の日本法人は、もちろん企業やマーケットの規模にもよりますが、その企業の一部門程度の位置付けです。よくて支社レベル。そこからましてや本国の本社に異動できるのは、ごく限られた人間です。
転職して海外勤務するには

では転職して海外勤務の夢を実現するにはどうしたら良いのでしょうか。
以下のような方法があります。
日系企業の駐在員として海外勤務する
転職サイトや転職エージェント経由で、日系グローバル企業の駐在員求人を探します。
海外勤務したいという明確な希望があるのであれば、最初から駐在員として募集している求人を探すことをおすすめします。なぜなら、日系グローバル企業に入社していつか海外に異動になることを待つのであれば、今と変わらない状態ですし、そもそも叶うかどうかわからないからです。
海外駐在員としての求人は、数はとても少ないですが、あります。但し、非公開求人であることが多いので、まずは海外案件に強い転職エージェントに相談することをおすすめします。
また、もしあなたがまだ20代の若手で経験値に乏しい場合、合格するのは難しいかもしれません。なぜなら、若手OKの海外駐在員であればその企業内にたくさん候補がいるからです。海外駐在員としての求人は、得てしてハイクラス(現地責任者クラス等)なことが多いです。
であればどうすれば良いか。一番簡単なのは語学力です。英語で良いと思いますので、とにかく語学力を磨きましょう。TOEICの点数も高ければ高いほどアピールになります。もちろん仕事の専門性を高めることも重要です。しっかりとアピールできる自分の強みを常に磨いていきましょう。
なお、実際に日系企業の駐在員として海外現地子会社に勤務する私が考える駐在員に必要な英語力については、別記事「海外勤務に必要な英語力とは?」にまとめてあります。海外駐在員がどのぐらいのレベルの英語力で日々仕事をしているかイメージできると思いますので、ぜひご覧になってみてください。
外資系企業の駐在員として海外勤務する
前述の駐在員の外資系企業バージョンです。例えば、ドイツ企業のアメリカ拠点駐在員、などです。もし語学力に自信があるなら挑戦してみても良いと思います。語学力について、ネイティブレベルか、ハイレベルのビジネスレベルが要求されます。
このような求人は日本の転職サイト、転職エージェントでは中々見られません。海外のサイトで探すしかないです。
外資系の転職エージェントであれば、エージェントの海外拠点と連携してそのような求人を探してくれることもあります。まずは外資系に強い転職エージェントに登録し相談してみるのもおすすめです。
現地採用として海外勤務する
会社勤めとしての海外勤務を希望するのであれば、現地採用が最もハードルが低いです。
日系企業の現地採用でしたら、中国やタイなど日系企業が多く進出している国だと比較的求人は見つけやすいでしょう。但し、探してみるとすぐにわかりますが、給与は現地のレベルに合わせているため、それほど高くありません。
また、日系の飲食店等への現地採用もよく見かけます。これも日本人が多く居住している国だと比較的見つけやすい求人です。駐在派遣でなくとも海外勤務が可能ということです。
現地採用であれば、日系企業にこだわる必要はありません。現地企業や、外資系企業の現地採用という考え方もあります。語学力を最大限活かし、外国企業でのキャリアを築くのもありだと思います。
フリーランス、ノマドワーカーとして海外勤務する
場所にこだわらず働ける職種の方は、今の仕事を変えることなく海外に移住するという選択肢もあります。
また、フリーランスとして、海外に拠点を置きながら仕事をすることも可能です。プログラマーやWebデザイナーなどがこれにあたります。
この場合は、海外でできる仕事かどうかも大切ですが、ビザや税制のこともしっかり把握する必要があります。(気を付けないと法律違反になりかねません)
海外勤務狙いの方に特におすすめの転職サイト、転職エージェント
海外勤務狙いの方に特におすすめの転職サイト、転職エージェントです。
まず前提として、海外勤務ポジションは常に求人を出しているわけではなく、かつ非公開求人も多いので、まずこれらの転職サイトや転職エージェトに登録し、キャリア相談をした方が良いです。
というのも、公開求人を多く出してしまうと海外に行きたいだけの応募者が殺到し、書類審査だけでパンクしてしまうからです。
実際、私が採用の立場で海外勤務の求人を出した時には、非公開求人で、かつエージェントには見込みのある候補者を紹介してくれるよう強く依頼しました。
登録、相談はすべて無料でできますので、まずはエージェントに求人状況を聞いてみることを強くおすすめします。
JACリクルートメント

公式サイト:https://www.jac-recruitment.jp/
JACリクルートメントは、外資系企業や日系グローバル企業に特化した転職エージェントです。
海外勤務求人も豊富で、駐在員採用や現地採用求人も多数あります。現地採用求人を多く取り扱っているのはJACの特徴のひとつです。
JACの特徴のひとつが、グローバルネットワーク。
世界中にJACの拠点があり、現地国と連携して転職をサポートしてくれます。JACはグローバルで1000名以上の自社コンサルタントを抱えています。
現地採用案件は非公開求人も多いですので、まずは無料で登録しJACのコンサルタントに相談してみてください。
エンワールド

公式サイト:https://www.enworld.com/
エンワールド・ジャパンが運営する転職エージェントです。1999年に設立され、日本以外にも拠点を持っています。
エンワールドの特徴は、グローバル案件への強み。大手外資系企業や日系グローバル企業の求人を多く扱います。求人の幅も20代から50代までと幅広くあります。
求人の中には海外勤務前提のものが多くあり、APAC地域を中心に海外勤務を前提とした求人の紹介を受けることができます。
エンワールドはコンサルタントの質が良いです。担当者は単独ではなくチームで対応してくれ、応募者の希望や情報を共有することでスムーズな転職サポートをしてくれます。また、無理に転職先を薦めてくるようなこともありませんので、まずは気軽に相談してみることをおすすめします。
ランスタッド

公式サイト:https://www.randstad.co.jp/
ランスタッドは、30~40代の、エグゼクティブや管理者層に特化した転職エージェントです。年収1000万円以上の求人を多数取り扱っています。
ランスタッド自身が外資系企業で、世界最大の転職エージェントです。世界39の国と地域に4,700以上の拠点を持つそうで、それが故に外資系求人、海外勤務求人に強みを持っています。
私は40代中盤の時の転職活動でランスタッドを利用しましたが、かなりハイクラスの求人情報をいくつも紹介いただきました。ランスタッドのエージェント曰く、現年収が800万円以上の方が対象となってくるとのことでした。
ロバート・ウォルターズ

公式サイト:https://www.robertwalters.co.jp/
ロバート・ウォルターズは1985年にロンドンで設立された外資系の転職エージェントです。日本では2000年に東京オフィスを設立しました。
歴史も長く、世界有数のグローバル企業からベンチャー企業、スタートアップに至るまで幅広い企業の求人を取り扱っています。
ロバート・ウォルターズの特徴は、登録すると世界31ヶ国のロバート・ウォルターズのサイトにログインできること。日本にいながら海外の求人を探すことができます。また海外の国の給与水準の調査結果など、海外のリサーチ情報にもアクセス可能です。これは他の日系転職エージェントには無い特徴です。
英語面接のよくある質問と回答例や、英語のレジュメンの書き方など、英語での転職活動のアドバイスも提供しています。
Samurai Job

公式サイト:https://www.samuraijob.com/
Samurai Job(サムライ・ジョブ)はグローバル・外資系・ハイクラスに特化した転職支援サービスです。40年以上日系企業の海外進出をサポートしており、海外駐在などの海外転職から、語学力を活かすバイリンガルポジションまで、様々な求人を取り扱っています。
Samurai Jobはハイクラスな求人を多く取り扱っていますので、20代ももちろん可能ですが、メインは30代から40代の、現年収600万円以上の方が対象となってくると思います。
常に2万件前後の求人を取り扱っており、非公開求人も多いですので、是非一度登録して求人情報を紹介してもらってみてください。
Beyond Border

公式サイト:https://beyond-border.me/
Beyond Borderはとてもユニークな転職エージェントで、海外勤務経験者や帰国子女などの海外人材をターゲットとしています。
英語などの「語学力」や「海外経験」を強みをもとに活躍できる転職案件を、IT業界・英語教育業界・ホテル/旅行業界など幅広く求人をご案内しています。
在籍するコンサルタントは全員、海外勤務や海外留学の経験者。英文履歴書の添削などだけでなく、海外勤務、海外転職に関する幅広い相談にのってくれます。
海外留学経験者、帰国子女、英語に自信がある方、語学力を活かした仕事を探している方にはとてもおすすめできる転職サービスです。
海外で勤務する方法 まとめ
海外で働きたい理由は様々でしょうが、日本を飛び出してグローバルの世界で働くというのは、とてもエキサイティングですし、かつご自身のキャリア形成に大きくプラスになります。
私も出張を含めるとかなりの国で仕事をしましたが、どの国でも日本の常識がそのまま通じることはまずありませんし、色々な苦労がありますがすべてが成長に繋がっていると実感します。
海外で働くのはそう簡単なことではありませんが、若いうちにチャレンジするこはとても良いことだと思います。この記事がそういった方々の参考になれば幸いです。